わきが・多汗症治療において、現在最も治療効果の高いといわれている手術方法です。サクション法と違い、汗腺を直接目で見ながら除去するため、取り残しがほとんどなく除去率が最も高くなります。
診療詳細
ワキガ・多汗症の発生メカニズム
ワキガのあの嫌なニオイは、アポクリン汗腺や皮脂腺からの分泌物に含まれるタンパク質や脂肪酸などが、皮膚表面に繁殖する細菌により分解されることで発生すると考えられています。中でも主要因とされるのはアポクリン汗腺からの分泌物です。アポクリン汗腺は皮膚の深い部分、脂肪組織からなる皮下組織に位置し、毛穴を通して乳白色の粘り気のある液体を分泌します。液体の成分は、中性脂肪・脂肪酸・蛍光物質・色素など。これらが、ニオイと汗ジミの原因と考えられています。アポクリン汗腺はわきの下や外耳・乳輪周囲・外陰部・肛門部の周囲など、硬い毛の生えている限られた部分に発達しています。その腺体はエクリン汗腺の実に10倍もあり、大汗腺と呼ばれています。アポクリン汗腺はエクリン汗腺と違って機能的な役割はほとんどなく、緊張したり、興奮した時に交感神経の働きによって分泌されます。 また、アポクリン汗腺も含めて、汗の分泌量が多い状態を多汗症と言います。何ミリリットル以上の汗をかくから多汗症というものではなく、自覚的な要素の多い病名ということになります。 これらの症状は、汗腺の除去、または、働きを弱めるという方法で治療をいたします。
手術方法
わきの下中心部のシワに沿って1カ所もしくは2カ所、約5~8cm切開します。切開部から皮膚をひっくり返す様に反転します。剪刀(ハサミ)にてアポクリン汗腺・エクリン汗腺・皮脂腺を切り取ります。傷口を丁寧に縫いあわせて終了です。
メリット | 効果が最も高い。 |
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デメリット | 傷が目立つ。 通院が必要。 腫れ内出血が出やすい。 2~3日間わきに固定がつきます。 皮膚の色素沈着が起きやすい。 不正なシワやしこりが出来る事がある。 |
手術時間 | 手術は約120分で終了します。 |
痛み | 手術中は麻酔が効いているので痛みは感じません。手術後は少し痛みの出る方もいらっしゃいます。 |
麻酔 | ![]() ![]() |
腫れ | 腫れ、内出血は強く見られます。稀に血腫が出来てしばらく通院が必要な場合があります。 |
傷 | わきの下中心部のシワに沿って約5~8cmの傷が残ります。初めは赤く見えます。 |
通院 | 手術後約2~3日後…わきの圧迫固定を外すために通院していただきます。 手術後約5~7日後…抜糸のために通院していただきます。 |
洗顔・メイク | 洗顔、メイクは当日から可能です。 |
シャワー・入浴 | 洗髪は当日より、シャワーは患部をさけて翌日より、入浴は抜糸の翌々日より可能です。 |
アフターケア
当院ではお電話による受付を行っておりますので、なにか不安を感じても対応いたしますので安心です。
施術スケジュール
1 | 手術当日 | 洗髪、洗顔、メイク |
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2 | 翌日 | 患部を避けてシャワー |
3 | 2~3日後 | わきの圧迫固定を外すための通院 |
4 | 5~7日後 | 抜糸のための通院 |
5 | 抜糸の翌々日後 | 入浴 |