院長ブログ

名古屋市中区で美容外科を経営する院長の本音。

2011年03月30日(水)

大相撲の八百長問題について

大相撲の八百長問題で、幕内力士光龍が、特別調査委員会から関与を認定されました。

幕内力士の関与認定が判明するのは、猛虎浪に次いで2人目。

光龍は2月2日に明らかになったメールで名前が挙がっていましたが、

本人は関与を否定しています。

これで特別調査委員会が「クロ」と認定したのは13人、4月1日の理事会で正式な処分が

決定する見込みです。

大相撲にとってこの八百長問題は史上最悪の事態です。

春場所に続き夏場所の開催も危うく、公益法人化にも赤信号が出ています。

大相撲の八百長疑惑は1963年の石原慎太郎氏のスポーツ紙上の手記や

1980年からの『週刊ポスト』誌での度々のスクープなどで、何度も何度も持ち上がって

いましたが、決定的な証拠が無く疑惑は疑惑のまま終わっていました。

今回の決定的な証拠から推測すると、過去の疑惑は真実の可能性が高く、

大相撲では八百長が日常化していたと考えられます。

八百長相撲が行われていたのは、特に勝ち越しが懸かる取り組みに多かった様です。

これは大相撲においては、負け越しの場合に番付が下がるのが普通で(大関、横綱は別)、

特に十両の場合、負け越して番付が下がると、大部屋、付き人なし、給与無し(場所手当のみ)

となり、勝ち越しか、負け越しかで雲泥の差となってしまいます。

相撲も一職業ですから、力士には生活がかかっています。

そのために、お金を払ってでも八百長を持ちかけるのでしょう。

一勝負に自分の生活がかかっているのであれば、どんな手を使ってでも勝ちたいと思う人間は

出てきます。

そして、勝ち越しが決まったから、もう負けてもいいやと思う人間もいます。

その二人の利害が合えば自然に八百長は発生してしまいます。

個人的には、この給与体系こそが、八百長を生み出す土台だと思えてしまいます。

例えば、給与を年間の勝ち数、勝率で計算したり、ポイント制などで決めれば、

一勝負一勝負が全て自分の給与に影響し、全ての勝負がガチンコとなって、

八百長は起きない様な気がします。

大相撲は歴史があってこんな改革は簡単には出来ないでしょうが、

今のままの給与体系、番付制を続けていたら、今までと同じような事がきっと起こるのだろう

と思います。

相撲協会も八百長をした人を捜し、罰するだけでなく、

何故八百長が発生するのか、

どうして八百長をしなければいけなかったのか、

どうしたら八百長をしようと思う人間が出てこない様になるのか、

こういった議論を、折角ですから徹底的にして、

何年か先に、この問題のおかげで相撲が変わったと思える様になると良いですね。


コメント ( 0 )

投稿

名前
メールアドレス
URL
タイトル
コメント
パスワード
Cookieに保存