院長ブログ

名古屋市中区で美容外科を経営する院長の本音。

イザベル・ディノワールさん

イザベル・ディノワールさん


昨年11月にフランスで、世界初となる顔面の一部の移植手術を受けた女性が2月6日(現地時間)、手術後の会見に執刀医ジャン・ミシェル・ドゥベルナール医師と共に出席し、術後の顔を披露しました。
手術を受けたイザベル・ディノワールさんは昨年5月に顔の怪我をしたとニュースで聞いていたので僕は、交通事故等の怪我なのかと思っていましたが、彼女の説明を聞いてビックリしました。
彼女はなんと寝ている間に愛犬のラブラドルレトリバーに咬まれたと言うのです。しかも咬まれた時に痛みはなく目も覚めなかった、目が覚めたときも気が付かず。体を起こして普通にタバコを吸おうとしてタバコが唇にくわえられず、しばらくその理由がわからなかったと話しています。
そして、「床に広がった血と、隣にいる犬が目に入って、鏡で自分の顔を見て、そこに映ったものにぞっとしました。自分の見たものが信じられなかった――痛みを感じなかったから、なおさらだった。この日から私の人生は変わってしまいました。」と語っています。
ディノワールさんは当時、個人的な問題をいくつか抱えていて、1週間ほど悩んだ末、全てを忘れるために数種類の薬を飲んで眠ったと説明していますが、犬に口や鼻をかみちぎられても痛みすら感じなかったのは、眠っていたと言うより薬の飲み過ぎで昏睡状態だったのでは?それでお腹の空いた愛犬は何とか主人を起こそうとするがうんともすんとも起きなくて噛みついてしまったのでは?と僕は思いますが、会見では特に触れていないようでしたが・・・

そして世界で初めって11月27日にフランスのアミアンで顔面移植術が行なわれた訳ですが、顔面移植術は技術的に難しいとゆう理由で行われなかった訳ではありません、マイクロサージェリーの発展で今や血管、神経吻合はごく一般的な技術です。特に日本はその分野では世界でも最高水準の技術があります。それでも顔面移植は行われて来ませんでした、日本では法的な問題もありますが、世界的には、倫理面で問題があって、非難されるのを覚悟して行う医師がいなかったためです。
顔面移植なんてSF映画の世界と言う印象がありますが、現実的にかなり高度な手術が可能になっています。また、顔面移植手術しか修復の見込みがない患者さんもいっぱいいます。実際ジャン・ミシェル・ドゥベルナール医師は他にも5件の顔面移植を実施するための許可をフランスの保健関係当局に求めていると述べています。
日本でも早期の法整備と倫理面での検討が今後の課題となってきます。


スクリーンは術前の状態

スクリーンは術前の状態


コメント ( 3 )

Re: フランスで世界初の顔面移植に成功した女性の会見を見て

ええ?すごいね。医学の技術は、かけがえのないものですね。
・・・よっぽど悩んでいたのだろうね。このひと。
噛まれたときの写真がとても痛々しいね。
でも治ってよかった。
先生にちゃんと感謝しなくちゃいけないよね。
倫理面の追求って、まさか死体から、お顔の皮膚を移植するのでしょうか。まさかね。でも倫理ときくと、人間の尊厳・・・。
しろうとには、手術過程が分からないですが、とにかく、深く感謝しなくちゃね。
だってこの女性、悩んでいるわりに、のん気そうなんだもの。
でも、見た目じゃ、心のなかなんて、ぜんぜん分からないと思う。

appleple
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Re: フランスで世界初の顔面移植に成功した女性の会見を見て

(敬語を使わなくてすみません。)
久しぶりだね!!一月はじめのブログに、医学と経理と・・あと、いっぱい、かけもちでこなすって言われていましたよね。過労は大丈夫ですか!!
でも、無事、如月(きさらぎ)を迎えてまいりましたね。
忙しそうなので、峠が過ぎたら、またみんなで野球で盛り上がれるとよろしいですよね。

appleple
返信

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